吉積めぐみ、21歳。1969年春、新宿のフーテン仲間のオバケに誘われて、“若松プロダクション”の扉をたたいた。当時、若者を熱狂させる映画を作りだしていた“若松プロダクション“。そこはピンク映画の旗手・若松孝二を中心とした新進気鋭の若者たちの巣窟であった。小難しい理屈を並べ立てる映画監督の足立正生、冗談ばかり言いつつも全てをこなす助監督のガイラ、飄々とした助監督で脚本家の沖島勲、カメラマン志望の高間賢治、インテリ評論家気取りの助監督・荒井晴彦など、映画に魅せられた何者かの卵たちが次々と集まってきた。撮影がある時もない時も事務所に集い、タバコを吸い、酒を飲み、ネタを探し、レコードを万引きし、街で女優をスカウトする。撮影がはじまれば、助監督はなんでもやる。現場で走り、怒鳴られ、時には役者もやる。「映画を観るのと撮るのは、180度違う…」めぐみは、若松孝二という存在、なによりも映画作りに魅了されていく。
[公開日] 2018-10-13
[監督] 白石和彌
[脚本] 井上淳一
[製作] 尾﨑宗子
[撮影] 辻智彦
[音楽] 曽我部恵一
[出演] 門脇麦/井浦新/山本浩司/岡部尚/大西信満/タモト清嵐/毎熊克哉/伊島空/外山将平/藤原季節/上川周作/柴田鷹雄/西本竜樹
[製作年] 2018
[製作国] 日本
[上映時間] 119
[配給会社] スコーレ